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Vol.3 対談:荒木一三(テクニシャン)&中澤 智(エンジニア)  1/3
後藤  幅広くギター・ベースに関しての仕事をしてるわけだけど、その上で思うことって何かある?

左:エンジニアの中澤 智さん / 右:荒木 一三さん

荒木  最近自分で楽器を持っていないミュージシャンとかいるんですよ。ビックリする人いますよ。コード分からないのにメジャーでやってる人とかいますからね。バンドやってますって言うから「何やってるの?」って聞いたらターンテーブルとか。
  あ、そうなんだってもう、受け入れられるようになりましたけど。でも自分のギターも持ってないのに "ギタリスト" ってのは腹立たしかったですね。
後藤  じゃあたとえば初心者である程度お金があるとするとき、楽器を買うのなら高いのを買うべきなの?それとも最初は2・3万の楽器とかでいいの?
荒木  絶対に良いものじゃないとダメですね。安いものと高いものの違いってのは、ちゃんと作ってるか作ってないかなんですよ。材料の値段は大して変わらないんで。
後藤  良い楽器でも鳴らせないわけじゃない?宝の持ち腐れ的なところあるよね。もちろん良い楽器がミュージシャンを育てるとか言うけどさ。それに安くても悪い楽器とは限らないよね?
荒木  安くて良かったのは「ラッキー」ってやつですね。安い楽器ってのは大量生産で調節されてないんですよ。それがたまたま良い感じにはまっていたとかです。
僕は調節してない楽器は楽器とは呼びたくないんで。


後藤  ここで登場するんですけど、今回レコーデイング日記にも登場している、僕のソロとか、gymとか、色々やってもらっているレコーデイングエンジニアの中澤くんです。
中澤  中澤です。よろしくお願いします。
後藤  急に話が離れるんですけど、彼がゴルフを始めたんですよ。今、アイアンセットだったら20万前後するんですよね。でも、彼はドライバーも含めたフルセットに、バックとかもついて、3万位で買ってきたんですよ。それは、楽器におけるとダメってことですかね?(笑)
中澤  いやー。僕も話を聞いていて、そんな気がしたんですよー。オレのダメかもしれないって…
後藤  どうなんですかね?
荒木  ゴルフは分からないですけど…。ギターに置き換えると、家で音が出ればって言うのなら、何千円とかの楽器でもいいと思うんです。でも、調和がとれたとかのレベルになってくると、ちゃんとしたものではないと、ダメだと思いますね。クラブの話ですが、全然詳しく無いんですけど、たまたま実家が日本の三大ゴルフ場の1つ、「イバラキカントリー」というところのすぐ近くなんです。なので、ゴルファーの人とはよく会ってたんですけど。クラブはそれぞれ飛ばしたい距離に飛ばす為に、色々調節されているものだと思うんですよね。
後藤  しかも、プレイヤーの基礎あってのもんだよね?
荒木 そうですね。でも、やっぱり良いものは多少助けてくれる。
後藤 楽器も全てはバランスだね。本人の力量もあるけど、合う楽器がないとね。
荒木 本当ですよ。絶対そうなんです!まぁ、最終的に本人それぞれの好みがあって、他人は「うわぁ。すごい形だね…」「ヒドイ音だね」って言うのが、“良い”って言う人もいるので。そういう時、僕はまっ白になってしまうんですけど。それが好みだっていうので決められちゃうと、前まで言っていた事が関係なくなってしまうんで…。「プロゴルファー猿」じゃないですけど、木のドライバーでも、本当に打てちゃうかもしれないですし…。
後藤 僕がすごい高値のバイオリンを弾いたところで、ヒメイにしかならないからね。それは、数万円でも同じわけだし。やっぱりレベルとのバランスだよね。
荒木  その面でも、いっぱい楽器か買って、いろんな楽器を試してみることで、絶対自分に合う楽器が出てくるんですよ。合う合わない、好きなもの、得意じゃないものってあるんですよ。だから、借りたりとか、所有してなかったりすると、なかなかその人を形成できないと思うんですよ。もし楽器が好きだったり、ギターを職業にしたいとかってことだったら、いろんな楽器を持ってみた方がいいですね。
後藤  ブランドの同じ型番を使ってたとしても、長年使ってると乗り移るよね。
荒木  乗り移ります!
後藤  僕のスペクターもそうだけど…。他のスペクター弾いても、系統は同じような音出るだろうけど、何か違うよね。
荒木  本人は納得しないと思います。やっぱり、木で作っているのも理由になると思いますが…。今、新素材がだいぶ出てきてるんですけど、そういうのは、なかなか移らないかもしれないです。
後藤  あーあるかもね。
荒木  やっぱり、木であり、古い楽器だったりする方が、そういうのがあります。


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